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「江戸に多きもの、伊勢屋稲荷に犬の糞」

二月の午の日には、お稲荷様と称して、おこわをふかし煮しめをこしらえて、髭盆に盛って、お稲荷さんにあげていた。

「母の声、川の匂い」50ページ 筑摩書房より

 

2月の最初の「午の日」を初午という。この日稲荷大社に稲荷大神が降臨されたとされ、全国の稲荷神社では「初午大祭」が行われる。稲荷大神のお使いである狐に好物の油揚げや油揚げを使ったお供えをする。西日本では狐の耳を模した三角の稲荷を、東では俵状の稲荷寿司を供え、五穀豊穣、商売繁盛、無病息災、家内安全などがご祈願される。